白内障と水素─目の健康への新たなアプローチ

2024年12月31日

白内障は、年齢を重ねるほど多くの方が気になり始める目のトラブルの代表格です。水晶体が徐々に濁っていくことで、視界がかすみやすくなり、日常生活に支障をきたす場合もあります。そんな白内障の進行には、近年、酸化ストレスの関与が大きいことがわかってきました。
一方で、健康や美容の領域で注目が高まりつつある水素には、酸化ストレスに対する抗酸化作用が期待できます。この記事では、白内障の基本から酸化ストレスとの関係、そして水素が注目される理由などをわかりやすく解説していきます。

白内障とは何か

白内障とは、水晶体が濁りを生じることで、視界がかすんだり、光が異常にまぶしく感じたりする疾患です。主に加齢に伴うものが多い一方、糖尿病や紫外線の影響などで若い世代にも起こる可能性があります。日本眼科学会によると、白内障は高齢者の視力低下の主要な原因の一つとされています。

白内障の主な症状と原因

白内障が進行すると、以下のような症状が見られることがあります。

視界がぼんやりする
明るい場所で異常にまぶしく感じる
暗い場所での視力低下
ものが二重に見えることがある

主な原因としては、加齢や紫外線によるダメージ、生活習慣病（糖尿病など）の影響、喫煙習慣、遺伝的要因などが挙げられます。いずれも酸化ストレスが大きく関わっていると考えられており、白内障対策＝酸化ストレス対策といっても過言ではないでしょう。

酸化ストレスと白内障

酸化ストレスとは、体内で過剰に発生した活性酸素が細胞や組織を傷つける状態を指します。通常であれば体内の抗酸化システムが活性酸素を制御していますが、加齢や不規則な生活習慣、過度な紫外線などの影響でこのバランスが崩れると、細胞にダメージが蓄積しやすくなるのです。

水晶体が受けるダメージの仕組み

目の水晶体は、外界の光を常に受け止めるデリケートな組織です。血管がほとんどないため、新陳代謝が遅いという特性があります。そこに強い光や紫外線を浴び続けると、活性酸素の発生が増え、修復が追いつかずに濁りが進行するというメカニズムが指摘されています。
要するに、酸化ストレスを軽減することが白内障の進行リスクを下げるうえで重要なカギになっているのです。

水素の抗酸化作用が注目される理由

水素は非常に分子量が小さく、体内に入りやすい特性を持ちます。この水素には選択的抗酸化作用があるので、白内障の進行リスクを下げるのに効果が期待できます。

抗酸化作用とは

活性酸素の中には、体を守るために必要なものもあれば、ヒドロキシルラジカルのように強力なダメージを与えるものもあります。水素は、こうした悪玉活性酸素を選択的に除去してくれる役割を持っています。
この特性によって、過剰な酸化ストレスを抑制し、白内障などの疾患リスクを下げる効果が期待できるとされています。

白内障と水素の関係─期待されるメリット

白内障の進行を抑えるうえで、酸化ストレスをいかにコントロールするかは大きなテーマです。そこで、水素の抗酸化力が役立つ可能性については、いくつかの研究結果も報告されています。

動物実験から見える可能性

たとえば、海外の動物実験では白内障を誘発したマウスに水素を与えた結果、与えなかった群に比べて水晶体の濁りが軽減されたとする報告があります。
（参考URL：https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5019135/ ）
もちろんヒトを対象とした大規模試験がまだ十分に行われているわけではありませんが、水素の抗酸化作用が白内障の進行抑制に寄与する可能性を示す一つの興味深いデータといえるでしょう。

目の健康を支えるライフスタイル

白内障対策として水素を取り入れるだけでなく、日常習慣の見直しも非常に大切です。酸化ストレスを抑える基本的なポイントを押さえておきましょう。

紫外線・ブルーライト対策

紫外線やブルーライトに長時間さらされると、目のダメージが蓄積しやすくなります。外出時のサングラスや帽子、パソコン・スマホを使用する際のブルーライトカットメガネなど、できる範囲で光ダメージを軽減するとよいでしょう。

食事・栄養バランス

抗酸化成分（ビタミンC、ビタミンE、βカロテンなど）を含む野菜や果物を意識的に摂取すると、体の酸化ストレスを和らげやすくなります。糖分や脂質の過剰摂取は生活習慣病のリスクを高め、白内障の進行に影響する可能性があるため、バランスの取れた食事を心がけましょう。

睡眠と運動

十分な睡眠と適度な運動は、血流を促し、体内での修復活動を高めるうえで不可欠です。とくに目は細い血管が多い部位ですので、血行不良が続くと回復が遅れやすいといわれています。毎日のちょっとしたストレッチやウォーキングを習慣化するだけでも、目の疲れをためにくくなるかもしれません。

まとめ

白内障と水素の関係は、まだ研究途上の部分が多いものの、国内外で「酸化ストレス」に着目した研究が進められている今、非常に期待が寄せられているテーマです。
とくに日本国内でも、水素の抗酸化作用や生活習慣病リスクの低減に関する調査・研究が増え、白内障を含む眼疾患への応用が注目されています。
水素は、酸化ストレスを和らげ、白内障進行のリスクを抑える大きな力になるかもしれません。

いつまでも快適に過ごすために、水素を取り入れた目の健康づくり、ぜひ今日から始めてみませんか？